カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた「パラサイト」！
韓国映画として初の同賞受賞という歴史的快挙を成し遂げ、第92回アカデミー賞国際長編映画賞韓国代表にも選出され、4冠を達成しました。
メガホンを取ったのは「殺人の追憶」「グエムル-漢江の怪物-」などを手掛けたポン・ジュノ監督！
今世界が直面している貧困格差への痛烈な批判を内包した超一級のエンターテイメントです！
今回は、そんな「パラサイト」のあらすじと見どころ、実際に見た感想をご紹介します。
パラサイト(寄生虫)のあらすじ
日の光も電波も弱い“半地下住宅”で暮らす貧しいキム一家は現在全員失業中。大学受験に失敗し続けている長男ギウは、ある理由からエリート大学生の友達に家庭教師の仕事を紹介される。
身分を偽り訪れた先は、IT企業を経営するパク社長一家が暮らす“高台の大豪邸”。
思いもよらぬ高給の就職先を見つけたギウは、続けて美術家庭教師として妹ギジョンを紹介する。
徐々に“パラサイト”していくキム一家。しかし、彼らが辿り着く先には、誰にも想像し得ない衝撃の光景が待ち構えていた！
パラサイト(寄生虫)の感想
この映画は、半地下に住む一家が高台に住む一家にパラサイト、つまり寄生していくことで貧困格差をとても上手に表現されています。
特に高台の大豪邸から脱出する際、半地下の家に戻るため、坂や階段を下りていくシーンがとても印象に残りました。
昔からのソウルの高級住宅街は高台に位置しています。
また、この映画で貧しい一家の大黒柱ギテクを演じるのは、ポン・ジュノ監督と4度目のタッグを組む国際的名優のソン・ガンホさんです。
ソン・ガンホさんの演技はお上手で、またとても自然体な演技をされるため、自然とこの作品に引き込まれてしまいます。
さらに、映画の冒頭で少しですがパク・ソジュンさんがカメオ出演されていたことにびっくりしました！
出演されているとは知らずに見たので驚いたのですが、主演のチェ・ウシクさんと仲が良いことから実現したとのことで、思わず笑みがこぼれてしまいました。
パラサイト(寄生虫)のおすすめシーン① ミニョクの登場シーン
パラサイトのおすすめシーンは、まず、ミニョク（パク・ソジュン）の登場シーンです。
キム一家の前で酔っ払いがふらついているのですが、その酔っ払いにガツンと注意をするのです。
大学生であるにも関わらず、見ず知らずの人に面と向かって注意ができるのはとても素晴らしいことで、簡単にはできない行為だと思いませんか？
その反面、キム一家は酔っ払いが家の前にいるのにも関わらず、注意をすることができないでいました。
その理由はやはり、半地下に住んでいるという点で引け目を感じているからではないかと思います。
貧困であることで制限されることは私たちが思っている以上に影響をきたしているのではないかと、考えさせられます。
また、少しシーンは進みますが、ギウ（チェ・ウシク）とミニョクが小さなスーパーの前でお酒を一緒に飲む場面も、韓国でよく見る光景で、コロナが収まればぜひ行ってみたいなと思いました。
パラサイト(寄生虫)のおすすめシーン② ギジョンがジェシカとしてパク家に訪れるシーン
パラサイトの次のおすすめシーンは、ギジョン（パク・ソダム）がジェシカとしてパク家に訪れるシーンです。
ギウと事前に設定した身分などを間違えないように復唱するのですが、単に復唱するのではなく、歌にして言うのです。
表情は真剣に、服装もとてもシックな感じで、いかにもイリノイ州立大学に留学していたかのようにかっこよいのですが、この歌を歌いながら設定したことをもう一度確認する姿が、思わずクスッと笑ってしまうんです。
この部分だけを何度も巻き戻して、二人と一緒にジェシカ、一人娘、イリノイ、シカゴ…と最初から最後まで完璧に歌いたくなります。それほど耳にも残る印象深いシーンです！！
パラサイト(寄生虫)のおすすめシーン③ ジャージャーラーメン（チャパグリ）を作るシーン
パラサイトの次のおすすめシーンは、パク一家が帰宅するまでにジャージャーラーメン（チャパグリ）を作るシーンです。
パク一家がキャンプの予定だったため、キム一家は思いっきり自由に部屋を使っていたので、手分けして整理しながら、ジャージャーラーメンを作るのですが、とてもスリル満点でハラハラする展開なんです！！
その中でも、チュンスク（チャン・ヘジン）はジャージャーラーメンを作るのですが、3分クッキングみたいに時間内に調理し、しかもとてもおいしそうに仕上げるのです。
韓国では有名なインスタント麺のノグリラーメンとチャパゲティを組み合わせて作るのですが、韓牛も入っており、今すぐにでも食べたくなるほど食欲をそそります。
パラサイト(寄生虫)のあらすじとネタバレ含む感想･見どころは？まとめ
今回は「パラサイト」の感想をまとめてみました。
- ミニョクの登場シーンがかっこいい！
- ギジョンがジェシカとしてパク家に訪れるシーンが面白い！
- ジャージャーラーメン（チャパグリ）を作るシーンがハラハラする！
今回は3つしか挙げませんでしたが、この映画は最初から最後までとてもおすすめポイントがいっぱいです。
ポン・ジュノ監督が訴えようとしている貧困格差をどのように表しているかにも是非注目しながら見てくださいね！
