『仮面の王イ・ソン』はある理由により幼い頃から仮面で顔を隠し続けなければならなかった世子が王宮の外で様々な立場の人と関わりながら力をつけて戻り、やがて朝鮮全土の”水”を支配しようとする悪の秘密組織「辺首会」と戦う逞しい王になるまでの、愛と正義の歴史ドラマです。
最高視聴率が20.3%、同時間視聴率も一位の人気作で、2017年のMBC演技大賞では男性最優秀演技賞をはじめ4部門受賞し「仮面の王イ・ソンブーム」を巻き起こしました。
主要キャストは、王イ・ソンを演じるユ・スンホ、良家の娘ガウンにはキム・ソヒョン、そして世子と同じ名前を持つ水売りの息子イソンを「INFINITE」のボ－カリストのエルが演じるというまさに美男美女揃い。
その他にも多くの個性派俳優陣が加わり最後まで見応えたっぷりのドラマとなっています。
今回はそんな「仮面の王イ・ソン」のあらすじとネタバレ含む感想・見どころを紹介したいと思います。
仮面の王イ・ソンのあらすじ
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李氏朝鮮時代、花から作った毒で人々を支配し頂点に君臨しようと企むテモク（ホ・ジュノ）が首長を務める辺首会（朝鮮の裏の秘密結社）は、王（キム・ミョンス）の弱みを握り、世子が生まれたらその子を辺首会に入会させる事を約束させていた。
やがて王に待望の世子イ・ソン（ユ・スンホ）が生まれた事を知った辺首会は邪気払いの議式として王が世子の背中に名を書くときに使われる虎の血をすり替え密かに毒を盛る。
この事で王は辺首会から世子の命を救う解毒剤と引き換えに揚水庁の全権を要求され、仕方なくその権利を与えることで世子の命を守り、仮面をかぶせて辺首会の目を騙しながら育てる事を決意する。
こうして水の権利と引き換えの解毒剤により生き返ったソンは、どんな毒にも打ち勝つ血となって生まれ変わっていた。
16年後、純粋で正義感の強い子に育った世子は、宮中で「仮面の下の顔を見てしまった者は殺されてしまう」という噂に耐えきれず、自分が生まれた時の事を調べていた。
一方、辺首会のテモクにはファグン（ユン・ソヒ）という美しい孫娘がいたのだが、ある日、ファグンは大妃（キム・ソンギョン）から世子の花嫁候補として宮殿に呼び出された時、立ち入り禁止の温室で仮面を外した世子の素顔を見て一目惚れしてしまう。
間もなくして「仮面を被らなくてはならなくなった理由」を知るウ・ボ（パク・チョルミル）とう成均館の学者の存在を知った世子は仮面を外して身分を偽り、王宮の外に出てウ・ボを探す。
その道中、高官の娘ガウン（キム・ソヒョン）や水売りの息子で自分と同じ名前を持つ貧しい少年イソン（エル）と出会い友情を深めていくが、それと同時に揚水庁が水を独占し民を苦しめている現状を知って心を痛めてしまう。
そして、自分が仮面を被せられた理由と朝廷を操る恐ろしい秘密組織の存在を知った世子は、イソンを影武者に立て、自らは外の世界で悪に立ち向かう力をつけてその組織を倒すという思いを貫くため、行商人のチョンスと名乗り波乱の人生に身を投じていく…。
仮面の王イ・ソンのネタバレ含む感想
仮面の王 イ・ソン オリジナル・サウンドトラック [ (オリジナル・サウンドトラック) ]
この歴史ドラマは20話ですが展開が早く、最後まで何が起きるか分からないのでハラハラドキドキの連続で、本当に気が抜けず最高に面白かったです！
主役のユ・スンホさんは「リメンバー」など現代ドラマも魅力的ですが、それ以上に時代劇でのポニーテール姿がすごくお似合いで、とにかく凛々しい世子ぶりが素敵でした。
序盤ではお気に入りの世子専用の温室の中で植物に癒されながら身を隠しているかのように弱々しい印象だった世子が、王宮の外で揉まれながら逞しい王に成長していく姿がとても頼もしかったです。
特に正義感が強く民のことを一番に考えるところは感動的で、王になるまでの様々なエピソードが面白かったです。
ラブラインもしっかり描かれており、若者たちの切ないロマンスも見どころの一つでした。
正体を隠すために苦肉の策で仮面を被って過ごすという何とも奇妙な姿でしたが、これが他の時代劇にはない特徴となって面白いと思いました。
仮面を被りさえすれば誰でも王の代役が出来る事を利用して、別の人物を身代わりに立てると言う発想も面白いと思います。
しかも、王と賎民が入れ替わるというのが斬新で、その偽の王を演じたエルさんの演技力も相当見応えがありました！
エルさんは身長も高くて整った顔立ちなので品のある王様の役がピッタリだと思います。
ユ・スンホさん演じる本当の王と偽の王を演じたエルさん、二人のイケメン王を見る事が出来るのもこのドラマの素晴らしい特徴ではないでしょうか。
さらに、この素敵な王達とガウンとの複雑な三角関係も見逃せません。
子役出身のキム・ソヒョンさんの安定感ある演技はもちろん良かったのですが、いくつになっても可愛らしいお顔立ちなので、どこか少年っぽさの残るユ・スンホさんとのツーショットは特にお似合いで微笑ましいと思いました。
そして、毒を無理やり飲ませて王や朝廷の重臣たちを自在に操りながら支配して行こうとするテモクの悪だくみには、本当に最後までムカムカして怒りがおさまりませんでした。
毒を飲まされ一定の日数が過ぎると、心臓を刺すような痛みに襲われ、やがて顔に赤い斑点が現れそれを放置すると死んでしまうのです。
だから、解毒剤が欲しければ言う事を聞けという、卑怯極まりないやり方でした。
しかし、テモクも根っからの悪人ではなかったようで、昔大切な家族を亡くして絶望につき落とされたのですが、そこから間違った方向に力をつけて這い上がってしまったばかりに血も涙もない怪物になり、結局は最後はまた家族が周りから全て居なくなり一人ぼっちになってしまった残念で救いようのない人物でした。
このテモクを演じたホ・ジュノさんは本当に独特な存在感あるベテラン俳優さんだなと改めて思います。
最後の最後に姿を現す広大で美しい花畑が実は毒の花で、何人もの幼い女の子が連れて行かれ作業を手伝わされていた言う事もショッキングでしたが、子供でなければいけないと言う理由が、「小さくて綺麗な手で、しかも素手で毒の花を傷つけないように扱わせるため」だったというのが本当に恐ろしいです。
全く手を抜くことなく丁寧に描かれて良く出来た作品だと思いますが、キーワードが『毒』と『仮面』という、これまでにない設定だけを考えても記憶に残るドラマでした。
仮面の王イ・ソンのネタバレ含む見どころ①どちらが本当の王様か？
王の影武者になる事に恐れを感じ、最初はいつもビクビクして声も小さかったイソンでしたが、ある時から身代わりとしてではなく自分が王になろうと野望を抱き急に人が変わったように声も態度も大きくなっていきます。
本当の世子が宮殿に戻って来た時はもはや自分が王だと言って一歩も譲りません。
同じ姿恰好をした男が二人も現れて朝廷内も大混乱に陥ってしまい、ここから、どちらが本当の王なのか当てましょう？と証明合戦のようなものが延々と始まります。
延々と続くのですが、次から次へと色んな証明方法が披露されるので飽きる事なくいつの間にかその場にまるで自分も居るかのような感覚さえ覚えてしまいなかなか面白いです。
この19話は後半の最大の見せ場ではないかと思うくらいにとても見応えがあります。
仮面の王イ・ソンのネタバレ含む見どころ②ファグンのあまりにも一途な愛
テモクの孫娘のファグンは、世子と出会ってからずっと一途な愛を貫いてきました。
愛する人の力になるために祖父のテモクを裏切り世子を危険から守っていくのですが、どんなに想いを寄せても世子はガウンの事しか眼中にないので、ファグンの想いは最後まで一方通行のままです。
普通なら三角関係になると気の強そうな性格だと相手の女性の邪魔をするとか嫌な女子になったりすると思うのですが、ファグンの愛はそんなものとは全く次元が違うところにあるのです。
まさに命を懸けて相手を思う献身的で無償の愛、このファグンの生き方には最後までやるせない気持ち一杯になってしまいます。
ファグンを演じたユン・ソヒさんは、美しくて可愛くて本当に魅力的な女優さんです。
「ゴハン行こうよ」と言うドラマがデビュー作なのですが、とっても愛らしく好感の持てる彼女の魅力がたっぷりと楽しめます。
ちなみにユン・ソヒさんは若手女優の中でも1,2位を争うほどの美しいルックスに加え、スタイルも抜群、そのうえ飛び級で有名理系大学に入学されたまさに才色兼備な女性です。
仮面の王イ・ソンのネタバレ含む見どころ③主人に忠誠を誓うイケメンの護衛たち
世子の護衛武士のチョンウン（シン・ヒョンス）とファグンの護衛のコン（キム・ソギョン）の活躍にも涙ぐましいものがあります
チョンウンの世子への忠誠ぶりは頼もしくもあり痛々しくもあり、特に後半で敵に片目を潰されてまで主を守り抜く姿は本当に胸が詰まる思いでした。
そしてファグンの護衛のコンも最後まで想いを寄せる主を忠実に支え続ける姿が切なくもあり可哀想にもなり存在感が大きかったです。
この二人が物語の上でとても重要な役割を果たしていた事は間違いありません。
仮面の王イ・ソンのあらすじとネタバレ含む感想・見どころは？まとめ
このドラマは若手俳優たちの魅力がたっぷりと味わえると言っても過言ではありません。
時代劇が苦手な方でもストーリーが分かりやすくて最高に面白いので最後まで十分楽しめる本当にオススメのドラマです。
さらにOSTも心に響くものばかりで、特にオープニングに流れる荘厳なメロディは何度か聞いているうちに自然といつまでも耳に残ります。
特に、ユ・スンホさんやエルさんファンの方々にはとっても凛々しいこの二人の王の雄姿を是非見ていただきたいです！
