2020年の大ヒットドラマ『梨泰院クラス』は、正義感と強い信念を持った主人公のサクセスストーリーを描いたドラマです。コロナでのステイホーム期間ということもあり、日本でも大人気作品となり、新たな韓ドラ視聴者を増やしたといっても過言ではありません。
さらに、韓国「梨泰院」という多様性のある町を舞台に、LGBTや人種問題、階級社会などにも触れていて、現代社会へのメッセージ性がある作品です。
今回は、そんな『梨泰院クラス』のあらすじとネタバレ含む感想や個人的おすすめシーンを紹介していきます。
梨泰院クラスのあらすじ
父親の転勤でクァンジン高校に転向したパク・セロイ(パク・ソジュン)は、転校初日に大企業「長家(チャンガ)」の御曹司チャン・グンウォン(アン・ボヒョン)がイジメをしているのを目撃する。
正義感の強いセロイは、同級生オ・スア(クォン・ナラ)の制止を聞かずにいじめを止めようとするが、挑発するような態度をとるグンウォン。セロイはイジメをやめようとしないグンウォンを思わず殴ってしまう。
その後、高校を退学処分となったセロイは、父親の長年の夢だった居酒屋を一緒に開くことに。父と息子の貧しくも楽しい生活が続く中、父親が交通事故に遭い亡くなってしまう。
悲しみに暮れるセロイは、同級生だったスアから「父親をひき逃げしたのはグンウォン」と聞かされる。正気を失ったセロイはグンウォンを見つけ出し、大怪我をさせるほどの暴力を加えて警察に捕まってしまう。
その後3年間服役し、中卒前科者となったセロイは因縁の相手「長家(チャンガ)」に無謀ともいえる復讐を果たそうと動き出すが…。
梨泰院クラスのネタバレ含む感想
人気ドラマということで見始めましたが、主人公セロイの生き方がかっこよくて期待以上に心が震える作品でした。「日々を前向きに頑張ろう」と元気をもらえるドラマです。
テーマは父親を殺されたセロイの復讐劇ですが、韓ドラ特有のドロドロ感よりも何度も立ち上がり前に進んでいく力強さと明るさを感じるので、気持ちが重くならずに見られました。
セロイの「男のロマン」が詰まったサクセスストーリーは、韓ドラ入門として入りやすい作品だと思います。
セロイを演じたパク・セロイさんは恋愛モノのイメージが強かったですが、泥臭く頑固な役柄がはまっていて、セロイのエネルギーに引き込まれるほどでした。個性的ないがぐり頭も段々と見慣れてきます(笑)
今まで見てきた韓国ドラマの中では、緻密なストーリー構成や伏線回収が弱いなという印象でしたが、主人公セロイが泥臭く前に進んでいくストーリーは心が熱くなり見入ってしまいました。強い信念と人を惹きつけるカリスマ性で、まっすぐに夢を叶えようとするセロイの姿が『梨泰院クラス』の魅力だと思います。
梨泰院クラスのおすすめシーン(ネタバレあり)
ドラマ『梨泰院クラス』の個人的おすすめシーンを3つご紹介します。
梨泰院クラスのおすすめシーン1/大企業「長家グループ」との因縁のはじまり。
セロイと「長家グループ」との因縁は高校時代です。
高校時代、セロイはイジメをしているグンウォンを殴って怪我をさせてしまいます。その後、校長室に呼ばれたセロイは、グンウォンの父で長家(チャンガ)グループの会長に土下座して謝ることを要求されました。
しかし、自分の信念を曲げないセロイは「イジメを止めるために殴ってしまったことは認めるが、謝るようなことはしていない。」と言ってグンウォンに謝ることを拒否します。
このときに謝るという選択をしなかったところが、セロイの壮大な復讐劇の始まりでした。
どんな強者に対しても、自分の信念を曲げずに立ち向かうセロイがかっこよかったです。
梨泰院クラスのおすすめシーン2/セロイについていくと決めたイソの決意。
イソはIQ162の天才で、親からは将来を期待される高校生でした。セロイとの出会いは、イソが高校生でありながらセロイの居酒屋に飲みに来たときです。
居酒屋は軌道に乗らず厳しい状況でしたが、曲がったことが嫌いなセロイは自分の店に未成年者がいることを通報します。そんな姿を見たイソが他の大人とセロイが違うと思ったきっかけだったと思います。
その後、セロイのまっすぐな性格と強い信念を知ったイソはセロイの壮大な夢を叶える手助けをしようと決意するのでした。
安定した道に進まずに自分の道を切り拓いていくイソの姿は、現代女性の力強さを表しているようでした。
梨泰院クラスのおすすめシーン3/ヒョニがありのままの自分を認める姿がかっこいい!
セロイの居酒屋「タンバム」の料理長はトランスジェンダーのヒョニです。
ヒョニは料理初心者で、当初は料理を批判されることもありましたが、相当な努力をしてメンバーやお客さんに認められるようになりました。
そんなヒョニが、人気居酒屋の料理対決をするテレビ番組に出ることになります。順調に勝ち進み、決勝戦では因縁の相手「長家」と戦うことに。
しかし、決勝戦の直後にヒョニがトランスジェンダーである噂が出回り、冷たい視線や好奇の目が向けられてしまいます。セロイは「辛いなら無理に出る必要はない」と声を掛けますが、ヒョニは覚悟を決めて決勝戦の会場に登場するのでした。
ヒョニの「自分が自分であることに後ろめたさを感じる必要はない。」という気持ちとこの時に流れるOST「石ころ/ハ・ヒョヌ (GUCKKASTEN)」に心が震えました。ヒョニが自分自身を認め、正々堂々と登場するシーンはとってもかっこよかったです。
梨泰院クラスのあらすじとネタバレ含む感想・見どころは?まとめ
今回は、大ヒットドラマ『梨泰院クラス』のあらすじとネタバレ含む感想や個人的おすすめシーンを紹介しました。
倒されても何度も立ち上がる主人公の復讐劇に心を打たれるドラマで、無謀な相手に自分の信念を曲げずに立ち向かう姿にエネルギーをもらえました。
韓ドラと言えば、恋愛・時代劇・ドロドロの復讐劇などのイメージですが、そんな韓ドラが苦手な方でも見やすい作品です。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。