大人でも子供でもない18歳という年齢は、時にはもう大人だからといわれ、時にはまだ子供だからと言われてしまう。“思春期”という一言では表すのがもったいない瞬間。
『18の瞬間』は、そんな瞬間を描いたドラマで、主演は今作がドラマ初主演のオン・ソンウ(Wanna One)。
2019年のコリアドラマアワードでは、オン・ソンウが新人俳優賞と韓流スター賞を受賞、教師役のカン・ギヨンが優秀俳優賞を受賞しました。
今回はそんな「18の瞬間」のあらすじとネタバレ含む感想と見どころをご紹介します。
18の瞬間のあらすじ
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親元を離れて生活しているチェ・ジュヌ(オン・ソンウ)は、同級生からいじめにあっていた。
そんなある日、行きすぎた暴力に耐えられなくなり対抗したジュヌは、親友を庇い“加害者”として強制転校させられてしまう。
転校先のチョンボン高校では、強制転校させられたことで冷たい目で見られるが、ユ・スビン(キム・ヒャンギ)は偏見を持たずジュヌに接していた。
そんなジュヌが気に入らないマ・フィヨン(シン・スンホ)。
自分が盗んだ時計をジュヌが盗んだと犯人に仕立て上げ、再び強制転校させようと仕向ける。
一度は受け入れたジュヌだが、フィヨンに対抗心が芽生え、また教師のハンギョル(カン・ギヨン)や、何よりスビンのことが気になり転校を取りやめ、新たな気持ちでチョンボン高校での生活をスタートさせるのだった。
18の瞬間のネタバレ含む感想
高校2年生18歳の子たちのストーリーです。
韓国は数え年なので、日本のように満年齢だとすると17歳になりますね。
このドラマを観て自分が高校生だった時を思い出しました。
家のことや進路、友達や恋愛などで悩んでいたはずだけれど、それよりもワイワイ楽しく過ごした時間の方が記憶に残っています。今思えばどれもこれも輝いていて、大人になってからはもう経験できないこと。
今なら煩わしいことや面倒に思うことは避けて通ったり、後のことを考えて必要な言葉も言えたりするけれど、あの17歳や18歳の頃はそれが出来なくて。
たくさん遠回りして無茶もして、だけどそれを苦だと思わなかったり、実際この作品の子供たちもみんな不器用で一生懸命です。
いじめや差別、スクールカーストという問題が出てくるのですが、それも不器用さゆえのような気がします。
ラストに「僕たちはまだ18で一瞬一瞬が輝いているんだから」という言葉で終わるのですが、本当にその言葉通りだと感じました。
子供たちには、大人になった時に“あの頃は輝いていたな”と思い出せるような、そんな18歳を過ごしてほしいです。
そして何よりオン・ソンウくんが素晴らしかった！
とても初めての主演とは思えないくらいでした。
強制転校させられてきた最初の頃の危なげなジュヌは、言葉少なめ感情控えめ。
それが、スビンと出会いオジェという仲のいい友達が出来、受け入れて見守ってくれて助けてくれる先生がいて、どんどん発言するようになり笑顔も見せるように。
心が動いていく演技が本当に素晴らしかったです！
18の瞬間のネタバレ含む見どころ①甘酸っぱいラブストーリー
このドラマでは、みんな誰かに思いを寄せています。
スビンに惹かれるジュヌとフィヨンや、オジェに夢中なダヒ。
ダヒと付き合いつつも、フィヨンが気になってしまうオジェ。
そして先生に淡い恋心を抱くチャンニョル。
恋愛と友情の間で揺れるギテとソエ。
ロミに一途なピルサン、そんなピルサンを煩わしく思うロミ。
登場人物それぞれの恋模様があり、その初々しさにキュンとなりました。
かわいいとしかいえない！
スビンを取り合うジュヌとフィヨン、ふたりの嫉妬心と競争心は若さ溢れるものでした！
18の瞬間のネタバレ含む見どころ②熱心な親と子供のストレス
地位や権力と言った格差社会も浮き彫りになっています。
そもそもジュヌが強制転校させられたのも、こうした格差が原因でした。
「SKY キャッスル」などでも知られるように、韓国の教育に対する熱量は圧倒的ですよね。
この作品でも親たち熱量が爆発しています。
スビンの母は、なんとしてもスビンをソウル大に行かせたいから、フィヨンと同じ塾に行かせたり、ジュヌに会わないように言ったりするのですが、同じ方向を向いていないスビンはそんな母親に反発して、こっそりジュヌに会ったり、勝手に塾をやめたりします。
また優等生のフィヨンは、常に1番でいけないという親からの圧力に潰れそうになり、ストレスから手を搔きむしっています。
学校ではフィヨンは権力を振りかざす嫌な子だけど、とても可愛そうな子なんだなと思いました。
親が操作して成績改ざんをしたり、なんとしても1位であり続けようとするのですが、そんなことしちゃいけないですね、悪事はバレます。
結果フィヨンは高校を辞めガソリンスタンドで働くことになります。
子供の人生に親はそこまで突っ込んじゃいけないと改めて思いました。
18の瞬間のネタバレ含む見どころ③素敵な先生
前半はやや重めのストーリーですが、ハンギョル(カン・ギヨン)が出てきてからの明るさ！
あの優しい笑顔に何度心を奪われたことでしょう…！
ハンギョルは、クラス担任ではなく副担任という立場であるため、生徒たちはハンギョルではなく委員長であり圧倒的権力者であるフィヨンの言うことにしか耳を貸しません。
これじゃいけないと、おかしいと思うハンギョルは、ジュヌに協力してもらいながらクラスを変えていこうとします。
今までフィヨンが絶対で逆らう人はいなかったけど、ジュヌがフィヨンに反対するようになり、それによってクラスの子供たちも変わっていくんです。
厳しく、優しく諭しながら子供たちを見守るすごく立派な先生で、私もこんな先生に出会いたかったと思うほど。
そんな素敵な先生を、ぜひこのドラマで見てみてくださいね！
18の瞬間のあらすじとネタバレ含む感想・見どころは？まとめ
テンポがゆっくりなので、出演者たちの感情の変化や想いがよりリアルに感じられました。
韓国ドラマOST/ 十八の瞬間 (CD) 日本盤 AT EIGHTEEN 18の瞬間 Moment at Eighteen
映像がきれいでOSTも良いので、まるでミニシアター系の映画を見ているのかと思ったほどです。
中でもオン・ソンウくんの歌う「私たちの出会った物語(우리가 만난 이야기)」は優しさと切なさを感じてストーリーにとても合っていて印象的でしたよ！
今は感じることのできない、忘れてしまった感情を思い出させる作品でした。
