2015年の話題の韓国ドラマ『キルミーヒールミー』は、チソン×ファン・ジョンウムの最高コンビによる、多重人格の御曹司と精神科医とのラブストーリーです。
複数の人格を一人ですべてこなすチソンさんの七変化とも言える演技はとても圧巻で目が離せず、主演のチソンさんは第51回百想芸術大賞では男性最優秀演技賞にノミネート、MBC演技大賞2015では大賞を受賞しています。
脚本は大ヒットドラマ「太陽を抱く月」のチン・スワン。終盤に近づくに連れ、隠された真実が次から次へと現れ、途中、コメディ要素もたっぷりで最後まで楽しめます。
今回はそんな「キルミーヒールミーのあらすじとネタバレ含む感想・見どころ」を紹介したいと思います。
キルミーヒールミーのあらすじ
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スンジングループ御曹司のドヒョン(チソン)はとても穏やかで正義感に溢れる好青年だった。
彼はアメリカで生活をしていたが、ある日、同級生の家に届け物を届けに行くと、その同級生が父親に暴力を奮われているところを目撃してしまいドヒョンも暴力を受けてしまう。
後日、気づかないうちに自分の中の別人格の暴力的なセギが現れ、その同級生の父親を半殺しにしてしまっていた事に気づく。
ドヒョンは多重人格障害という病に犯されており長年治療を受けていたのだが、彼の中には7人もの別人格がいたのだ。
そんなドヒョンは祖母からある理由で韓国に帰国するように命じられるが、自分の特殊な病気の事もあり、帰国をしぶっていた。だが面倒な事に、帰国の間際にセギが現れ、ドヒョンが意識のない間に飛行機に乗って韓国へ帰国してしまう。
その飛行機や空港でリジン(ファン・ジョンウム)とリオン(パク・ソジュン)の双子の兄妹に出会う。
妹のリジンはベテラン精神科医のホピル(コ・チャンソク)の指導の元、新人精神科医として勤務しており、兄のリオンはオメガという名で有名な覆面推理小説家をしていた。
韓国でIDエンターテインメントの副社長として働く事になったドヒョンは、歓迎会のクラブで偶然にも、リジンが病院から脱走した患者を追いかけているところに遭遇する。
すると急にセギが現れ、リジンを執拗に追い回す。セギの尋常ではない様子に恐怖を感じたリジンは必死でセギから逃げようとするが、どこまで行っても追いかけてくる。
実はセギは遥か昔にリジンに会っていて、ある気持ちを伝えようとしていた。
一方、ドヒョンは自分の意思とは無関係に現れる別人格の行動の後始末をするのに日々手を焼いていた。
リジンも次から次へと性格が変わってしまうドヒョンが多重人格者である事に気づきながらも、次第に気になる存在になる。
ピンチの時にセギから急にお人好しのフェリー・パクという人物が現れたり、ある時はヨソプと言う自殺志願者の人格が現れてドヒョンの命が危険にさらされ、リジンが必死に呼びかけて、ドヒョンの人格を連れ戻して命を救ったりする事もあった。
ついにドヒョンは、すがる思いでリジンに自分の専属医になって欲しいと頼む。
最初は断ったものの、放っておく事が出来なくなり、海外研修へ行くと家族に嘘をついてドヒョンの専属医になり、職場では秘書として一つ屋根の下で暮らす事になったドヒョンとリジン。
やがて、21年前に起きた過去の記憶が徐々に2人に蘇ってくる。
2人の中に共通して眠っていた地下室の記憶。一体、ドヒョンとリジンの関係は?
ドヒョンが多重人格者になってしまった決定的な原因はどこにあったのか?
キルミーヒールミーのネタバレ含む感想
主人公が7つの人格を持つ多重人格者という事で、変わったテーマだと少し興味を持ちながら視聴したのですが、なかなかよく作りこまれた内容のドラマだなと感心しました。
何と言っても、多重人格者を見事に演じたチソンさんの演技は最高でした!
よくあそこまで表情や仕草や喋り方を全く別人に変えて表現出来たなと思います。
チソンさんは正統派イケメンという言葉がピッタリで、甘いマスクに整った顔立ちが特徴的で、画面に写るたびに目の保養にもなりました。
相手役の女優さんはハン・ジミンさんかと思っていたのですが、途中、ファン・ジョンウムさんだと知ってビックリしました!
ハン・ジミンさんとは「知ってるワイフ」で共演されていて、少し尻に敷かれた情けない夫を演じています。
リジン役のファン・ジョンウムさんですが、このドラマでの役柄からか、喚き散らしたり、泣き喚いたりが耳について私は少し苦手でしたが、後半になるとそれが無くなり、落ち着いたイメージのシーンばかりになったので安心して見る事が出来ました。
それを考えると、逆にとても演技力のある女優さんだったんだなと印象が変わり、他のドラマも機会があれば見てみたいと思うようにもなりました。
後から知ったのですが、今回の共演は「秘密」で共演したチソンさんから直々のオファーがあったからだそうで、それも納得出来るくらい素敵な女優さんでした。
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リジンの恩師でもあるベテラン精神科医のホピルを演じた、コ・チャンソクさんは『ボーイフレンド』と言うドラマにも出演されていて、このドラマと同じくとっても大らかで頼りがいのある癒し系の人物です。
途中まではチソンさん演じる色んな人格と周りの人々との関係が描かれてあり、15話あたりからは、過去の記憶がパズルのようにどんどん気持ちが良いくらいに繋がっていき、隠されていた衝撃的な真実が浮かび上がり、先が気になり目が離せなくなりました!
たくさんの人格が現れたこと、登場人物たちの複雑に仕組まれた家族関係などが上手に絡み合っていて、途中で混乱しそうになるほどこのドラマはかなり内容が濃いものだったと思います。
最初は多重人格を治療するのが目的でしたが、その一人一人の人格をよく知れば、人間味あふれた素敵な人達ばかりなんです!
7人の中でも一番暴力的なセギも、決して悪い人ではありませんでした。
そんな理由から全ての人格を消さずに上手く共存させる方法を取ると決めたリジンでしたが、最後はそれらの人格が順番に現れて別れを告げながら消えて行くシーンはとても可哀想で印象的でした。
そして、狂暴なセギと言う人格が生まれてしまった理由を知ると、とても切ない気持ちになりました。結果的にセギが一番辛い役目を背負ってきたと言う事実が本当に可哀想で仕方がなかったです。
ちなみにチソンさんは『君の声が聞こえる』に主演された、イ・ボヨンさんとご結婚されています。
まさに、正統派の美男美女カップルですよね!
キルミーヒールミーのネタバレ含む見どころ①七つの人格を演じたチソンさんの熱演
ドヒョンの本来の人格を最も脅かすのが、他の人格とは違い、かなり狂暴な性格のセギでした。
セギが現れるとチソンさんの目つきが一変にキツく怖くなります!
そして、首すじに赤い龍のようなマークが現れたり消えたりするのが不気味です。
ピンチの時に喧嘩の強い青年セギを呼ぼうと、わざと殴ってもらう時もあったドヒョンですが、そんな時に限って力の弱い中年男性のフェリー・パクが出て来たリ、またある時は自殺願望のある男子高校生のヨソプが現れたり、極めつけは陽気な女子高生のヨナまで現れたり…。
女子高生のヨナはリオンの事を好きになるのですが、そのリオンに対して放つ「オッパ!」は暗い雰囲気を一気に消してくれるほど明るくて強烈です(笑)
それを自在に演じるチソンさんの演技力はとても見応えがあります。
2019年のドラマ『医師ヨハン』では、ある秘密を抱えた天才医師を演じていますが、これまた違ったキャラクターで、やはり演技力の凄さを感じてしまいます。
こちらも面白いドラマですよ!
キルミーヒールミーのネタバレ含む見どころ②リジンとリオンの家族がとても素敵
何度となく登場するリジンとリオンと両親との関係がとっても微笑ましくて癒されます。
まず、広いお庭のあるお屋敷が雰囲気があって素敵です!
家の中もどことなくカントリー調で、さりげなく飾られたインテリアなどを見つけたりするのも楽しみの一つでした。
母親のスニョンを演じたキム・ヒジョンさんは見れば見るほど飽きのこない美人で、お料理上手と言う設定でとっても感じが良かったです。
ドラマの公判では、このリジンとリオンの素敵なお母さんが重大な鍵を握る人物だったと分かるのですが、同時にリジンに対する深い愛情には感動しました。
父親のテオを演じたパク・チュンギュさんも個性的でかなりの存在感がありとても好感が持てる、頼もしく明るいお父さんです。
キルミーヒールミーのネタバレ含む見どころ③リジンとリオンの本当の関係
仲良しで明るい双子の兄弟、リジンとリオンは実は血が繋がっていません。
リジンは小さい頃に養子として家族の仲間入りをしたのです。
リオンは密かにリジンの事が好きなのですが、いつもふざけ合ったり、危険な時には守ろうとしたり、感情を表せずに我慢している所が少し可哀想にもなります。
そのリオンを演じたパク・ソジュンさんも、相変わらずのイケメンでユーモラスな部分も混ざった今回の役柄がとっても魅力的です。
このドラマの中で、ドヒョンの別人格のヨナと言う女子高生に好かれて追いかけ回され逃げ回る姿も笑えました!
パク・ソジュンさんも、沢山のドラマに出ています。
キルミーヒールミーのあらすじとネタバレ含む感想・見どころは?まとめ
見どころ満載で特に後半の展開には思わず引き込まれてしまいます。
次々と明るみに出る予想もしなかった真実には、リジンやドヒョンならずともビックリさせられます。
二人がたどってきた暗い過去には心が痛くなり、そんな二人がお互いを想い合う姿には、ただ感動…。
そして、ドラマの見せ場で必ず流れてくるOSTが最高に素敵です!
チャン・ジェインさんが歌う「幻聴」と言う曲は、甘く切ない独特な歌声とラップのバランスが見事でこのドラマの内容とリンクしています。
その儚く美しい歌声と共に一度聴いたら忘れられません。
色んな意味でオススメのドラマです。